週末田舎暮らし ぼくも猟師になった2
ぼくも猟師になった2
- 2012/01/08(Sun) -
この日は大晦日。
実家に帰省する前にお土産用野菜の収穫をと週末我が家へ寄ったのだ。

早速わなの様子を見に行くが
おや?
わなが無い。

「ここに仕掛けたんやけどなぁ。」などとよもぎと話してると、
左前方でがさっと音が・・

ん?
「お・おるでえ! 掛かっとるがあ!」
「バック、バック!」
あわててワイヤーの圏外に下がる。
「おおお・・えええ??」
突然の現実に慌てる新米猟師のぼく。

くくりわなが大きな雌鹿の右足を捕えている。
春に植えた八重桜の周りに張った鹿除けフェンスにワイヤーがからまり
大きくは動けないようだ。

今から近所の猟師さんに頼む?
いやいや今日は大晦日や
しかも解体なんか始まったら帰省も儘ならん。
幸いにも身動き取れんようやし、観念したのかしゃがんだまま動かん。
ここはこのまま年明けまで待とう。
そうしよう。


明けて三日の朝
意を決して一人週末我が家へ向かう。
よもぎには見せたくなかった。
自分が始めたことだから、自己完結するのが責任と覚悟を決めていた。
どうしても危険を感じたらその時はあの方に来てもらおう。(でもたぶん飲んでるやろな)

そんな覚悟空しく
彼女は絶命していた。
ワイヤがフェンスから外れ、垣の下に向かって飛び込んだと思われる。

あ~
一番やっちゃならん事をしてしまった。
苦しみを与えた上に食ってやることも出来ん。
くそー 僕は最低じゃ!

後悔だけが頭をぐるぐる回る中
彼女の体に触れた。

温ったかい。

いける!まだいけるはずや!

もうそこからは必死だ。
合羽を着てゴム手袋装着、カッターナイフに新しい刃をセットした。
彼女をお姫様だっこし猫車に乗せ、水道のホースの届くところまで運び、
全身を丁寧に洗ってやった。

ナイフを持つ右手が震えたが、
ほかほかと湯気のあがる内臓が取り出せた頃
その震えのことは忘れていた。

不思議なことに課題図書に書いてあった事がボクの頭の中で次々と繋がり、
両手は休むことなく動き続けた。

4時間の格闘の間いろんなことを考えていた。
他の命を奪い、食べるという事。

最近は食育だとか盛んに言うけど
そんな事言う大人が本当に理解してるんだろうか?
スーパーマーケットは色んな食材が売られてて、僕も大好きだけど、
ここほど命の尊厳の希薄な所もない。
インスタント食品は言わずもがな
パック詰めの精肉にさえもはや命の面影すらない。

彼女を解体しながら改めて
背筋を伸ばして「いただきます」「ごちそうさま」と言える環境が
田舎の暮らしにはあると思う。
米・野菜・山の恵み・川の恵み・・・

やっぱ田舎がいいなぁ。
    

         料理編につづく(?)        
                 きなこ@
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